中古住宅の資産価値が評価される社会にしたい。その家が過ごしてきた時を大切にする世の中へ。

2021年9月19日

ご興味を持っていただきありがとうございます。孤高のファイナンシャルプランナーX(エックス)です。
今回のお題は「中古住宅の資産価値が評価される社会にしたい。」です。いつもとは少し視点を変えて、住宅・不動産をテーマにしてみました。このテーマ、私が普段から実現したら楽しいなと思っていることなんです。あなたにも共感していただけたら幸せです。


良質な中古住宅が増えることでゴミが減る、サステナブルだ、といった側面もあるかと思いますが、ここでは主に資産価値や住宅購入の判断材料といった視点で考えてみます。

Source: ujeans, Pixabay

新築もいいけど、中古だって悪くない

欧米では、新築住宅よりも、きちんと手入れをされた中古住宅の方が資産価値が高い、ということはよくあります。日本と比べるには単純にはいかないかもしれませんが、築50年、100年と経過した家を買って、少しづつ手を入れながら大切に住んでいく。その結果、将来子供に引き継ぐときや売却する時には買った時以上の価格がつく。考えただけでも楽しくなりませんか?マイホームに対する愛着もさらに深くなりそうですよね。実際、欧米の方たちは将来資産価値が上げられるよう、マイホームに手を入れていくそうです。マイホームの資産価値に対する感覚は、私たち日本人と全く違うといってもいいかもしれません。


「欧米は石造の家が多いからね」、「日本は高温多湿だから、なかなか家が長持ちしないんだよ」とか「地震や台風など自然災害が多いから難しいよね」という意見もあるでしょう。あるいは資産の評価の面でも減価償却といって、木造住宅ではおよそ30年弱、マンションでもおよそ50年前後で税金の計算上は建物の資産価値がゼロになってしまう、ということも影響があるかもしれません。



でも、税金面の評価は国のルールなので仕方がないにしても、日本の住宅は本当に高温多湿で長持ちしなかったり、自然災害が多いから難しいのでしょうか?



極端な例かもしれませんが、奈良の法隆寺は世界最古の木造建築です。約1300年の時を経ても、見事にその姿を残しています。聞けば「心柱(しんばしら)」と呼ばれる耐震構造や、丁寧に鍛造された丈夫な釘を使うことなど、長持ちさせるための工夫がされているそうです。立地や建物など、長らく姿を残すにはそれなりの理由があるのです。また、伊勢神宮など神社の建築を手がける宮大工の方達も100年先を見越して仕事をすると言われています。


さすがに1300年は無理にしても、私たちも家に対してもう少し考えてみる余地があるのではないでしょうか?
戦後の日本では、特に高度成長期の住宅不足が深刻で、とにかく住宅を供給することに重きが置かれていました。まずは長持ちさせることよりも、同じクオリティで大量に供給できる住宅です。以降、デザインや仕様を変えながらバブル経済時のピークまで新規の住宅着工件数は伸び続けることになります。私は住宅メーカーの人間ではありませんので詳しい事情は分かりませんが、新築を増やして経済を回すことを考えれば「30年も経てば家はそろそろ建て替え」というような風潮もあったかもしれません。(住宅メーカーの方、間違っていましたらごめんなさい)


でも、現在は住宅の性能もさらに上がり、より長持ちする住宅の開発に各メーカーもシフトしています。流通面でも「スムストック」と呼ばれる、各メーカーが建てた良質の中古住宅を売却・購入できる仕組みも始まっています。世の中も少しづつ中古住宅が見直され始めています。



新築を全否定するつもりはありませんが、中古住宅も大いに検討すべきだと思うのです。より多くの方が将来を見据えて住宅を大切に手を入れることで、ますます中古住宅も見直されていくはずです。
そしてファイナンシャルプランナーの立場としても、「住宅を長持ちさせ、資産価値を上げる」という意識に変わることで見えてくるものがあります。

中古住宅の資産価値を上げよう、と意識すると見えてくるもの

マイホームの資産価値を上げる。理想は買った時と同じか、それ以上に。
そんな夢物語とも思える話が実現できるのでしょうか。

もちろん、とにかく新築の家を建てて、あるいは中古住宅を買って大切にすれば将来価値が上がる、というものではありません。
そこで、資産価値の維持、もしくは向上を目指すと、見えてくるポイントを私なりにまとめてみました。
(一部、注意点に該当する方の中には気分を害される方もいらっしゃると思います。大変申し訳ありません。当記事はこれからマイホームを選択される方に向けて私見を発信しておりますので、どうかその点ご容赦ください)


1.立地
長持ちさせるためには、立地の選択が大切になってきます。残念ながら、いい住宅なら場所はどこでもいいという訳ではありません。これは何も都会の真ん中がいいという訳ではなく、将来、自分の子供や他の方も住みたくなる立地、という意味です。都心なら便利さ、郊外なら風光明媚なところなどもいいでしょう。ただし、日本はすでに人口減少社会に入っているということも頭に入れてください。経済圏は年を追うごとにどんどん小さくなります。学校、病院が近くにない、タクシーや救急車を呼んでもすぐには来ない、といった地域が増えていくことが現実のものになりつつあります。
もう一つの視点は災害です。昔からの地名には先人の知恵が込められています。ハザードマップも活用しましょう。地震は全国どこでも可能性がありますが、台風、水害などはある程度予測できます。過去の事例も参考になるかもしれません。



2.建物の選択
専門的な技術のことは分かりませんが、やはり耐震、対火災などは重要なポイントです。ただ、日本の耐震基準は世界一厳しく、建てられた時期で違いはあるものの、その基準で建築許可がおりているという点は安心してください。他には建物のデザインなども判断材料になるかもしれません。
それともう一つは長持ちする材料を使うこと。時間がたつことでむしろそれが味になる、そんな建物が理想的です。外装だけでなく、内装の材料も大切です。



3.メンテナンス
新築にはない、時がたった住宅ならではの風格が出ればいいですね。植木の成長や家の傷も味の一つになるかもしれません。欧米の方はDIYで大切にメンテナンスする方も多いです。



あなたはいかがでしょうか?
「確かにこんな家は理想だけど、当然その分お金もかかるじゃないか。我が家には無理だなあ。」そう思われた方もいらっしゃると思います。
でも、こう考えるのはどうでしょう。


「将来、この家の資産価値が買った時と同じなら。」


もちろん資産価値がそれ以上になっているなら申し分ありませんね。
それなら、あなたが理想とする土地で、理想とする家に住めるのではないでしょうか。
これが私が中古住宅の資産価値が評価される世の中にしたい理由です。



多少最初のコストが高くても、いいものを末長く大切にすれば資産価値は変わらない。そうすれば将来そのコストは回収できる。もちろん損得が全てではありませんが、そんな夢物語が実現するよう結構本気で考えています。




実はそういう私も中古住宅派です。我が家は中古物件を購入して、フルリノベーションしました。もちろんこれにはいくつか理由があるのですが、こちらは機会があればご披露したいと思います。


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今回も最後までお読みいただき、どうもありがとうございます。また次の記事でお目にかかりましょう。

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