あなたがお金を貯める手段は?お金を貯める理由がわかったら、お金の貯め方を考える…そもそも論その②

2021年9月19日

ご興味を持っていただきありがとうございます。孤高のファイナンシャルプランナーX(エックス)です。
今回のお題は「そもそも論その②」です。以前の記事、「そもそも論その①」の続きです。もし、お時間が許せばその①の記事もお読みいただければ幸いです。
「その①」の記事では、あなたがお金を貯めることそのものが人生の目的になってしまっていないか、という私なりの投げかけでした。お金を貯める前に考えていただきたいこともご提案しました。あなたはいかがですか?


今回は、あなたがどのような人生を送りたいかを明確にし、それを実現するために色々と手段を検討した結果、お金という手段を使った場合は、「どれくらいの金額が、どのタイミングで必要になるかがわかった」という前提でお話を進めます。
なお、この記事は私が考える判断基準の考え方のご提案です。世の中には様々な判断基準があると思いますが、私がもっともベーシックな視点と思える基準としてご紹介いたします。

この記事の前提

あなたが送りたい人生を明確にして、それを実現するために具体的にお金(資金)がどの時期にどれくらい必要か、目標とする金額とタイミングがわかった=お金を貯める理由を整理できた、という前提でお話を進めます。

お金を貯める、代表的な方法

そもそも、お金を貯める方法にはどんなものがあるのでしょうか?
実際に目標を達成するためにお金を貯める方法を考えてみましょう。一般的には以下の方法が代表的です。

1.銀行預金、郵便貯金など

銀行や郵便局でお金を貯める方法です。ちなみに、金融の世界では銀行や信用金庫、労働金庫などでお金を貯めることを預金、郵便局(厳密にはゆうちょ銀行)や農協などでお金を貯めることを貯金と言います。預け先が違うだけで、「お金を貯める」という意味では、預金・貯金の意味に大きな違いはありません。違いの起源については諸説ありますが、ここでは割愛します。
預け先の違いの他には、預け方(貯め方)の違いがあります。大きく分けると、まとまったお金を一度に預ける方法と、月々などに分割して定期的に積み立てる方法があります。

2.有価証券(株式、債券など)、投資信託

こちらは、原則、証券会社が窓口になります(一部の債券や投資信託などは銀行などでも購入できます)。有価証券(株式、債券など)や投資信託を購入することでお金を貯める方法です。証券会社ごとに扱う商品は若干異なりますが、大きな違いはありません。こちらもまとまったお金で一度に購入する方法と、月々などに分割して定期的に購入する方法があります。なお、預ける口座の種類がいくつかあり、特定口座、NISAなどがあります。



3.保険会社

生命保険会社、損害保険会社が窓口です。お金を貯める商品は各保険会社によりまちまちです。貯め方もまとまったお金を一度に預けたり、月々など分割して貯める方法なども各保険会社によりさまざまです。



4.確定拠出年金

確定拠出年金を取り扱っている金融機関(運営管理機関といいます)が窓口です。銀行をはじめとして証券会社や保険会社、確定拠出年金専門の会社など、さまざまな金融機関が取り扱っています。
加入している方の働き方によって企業型確定拠出年金(以下企業型といいます)と個人型確定拠出年金(以下個人型といいます)の2種類に分けられます。このうち個人型の愛称がiDeCoです。原則として勤務先に企業型の制度がある方は企業型、それ以外の方は個人型(iDeCo)に加入することになります。原則として、と申し上げたのは、企業型を導入している企業の中には加入が強制ではなく選択制になっている企業があったり、企業型に加入されている方のうち、勤務先の年金規約で認められている方は個人型にも合わせて加入できる方がいるためです。



5.タンス、貯金箱

これはもう説明不要ですね(笑)。


番外編
競馬などの公営ギャンブル、宝くじ
こちらも説明不要でしょう(笑)

Source: Gerd Altmann, Pixabay

それぞれの方法のメリット・デメリット

お金を貯める方法の次は、それぞれの方法のメリット・デメリットを整理してみます。
メリット・デメリットを理解していただくことで、あなたにとってどの方法が良いか、判断材料としてください。



1.預貯金

<メリット>
必要な時にすぐにATMなどでおろせる。(これを金融の言葉で「流動性が高い」といいます)
金利は固定されているので、受け取れる金額の計算ができる。
一定額までは元本が保証されている。
<デメリット>
金利が約束されているものの、金利はとても低いため、なかなかお金が増えない。
そのため長期間お金を貯めるには非効率。



2.有価証券、投資信託

<メリット>
運用結果次第では、預貯金などよりも大きい金額を増やすことができる。
株主優待制度などを利用すれば、運用の成果以外の楽しみも。
<デメリット>
元本が保証されていないため、運用結果によっては損失が出る可能性がある。
運用するために証券会社などに支払う手数料が必要。
急に資金が必要になっても、換金するのに多少時間がかかる。(流動性「中」)



3.保険会社

<メリット>
銀行預金などよりも高い利率(保険会社は金利とは言わず利率と言います)が保証されている商品があったり、利率が変動して増える商品など、商品の選択肢が多い。
生命保険料控除、損害保険料控除があったり、利益に対する課税などの面で、上記の2つに比べて税制が優遇されている。
<デメリット>
加入後に短期間で解約した場合は、損失が出る場合が多い。
生命保険の場合は、商品によっては健康状態などで契約できない場合がある。
急に資金が必要になっても、換金するのに時間がかかる。(流動性「低」)



4.確定拠出年金

<メリット>
運用商品の組み合わせによっては、銀行預金、保険などより大きく増やせる場合がある。
利益に対する課税の優遇や所得控除などがあり、有価証券などの場合より税制で有利。
<デメリット>
原則60歳まで解約も中途引き出しもできないので、急な資金が必要になった場合は対応できない。(流動性「最低」)
運用するのに手数料がかかる。



5.タンス、貯金箱

<メリット>
元本が減ることはない。
急に資金が必要になった時にすぐに使える。(流動性「最高」)
<デメリット>
何年お金を大事に寝かしても、1円も金利がつかない。
貯金箱は、お金を取り出すときに壊さなければいけない場合あり。
火事や盗難などで無くなってしまう可能性がある。



番外編

<メリット>
当たればまさに一攫千金!一瞬にして目標金額を達成できる可能性あり。
<デメリット>
今回ご提案した方法の中で、恐らく最も費用対効果が不明確なため、損失が出る場合も十分に考えられる。

まとめ

上記の方法を整理すると、大まかな傾向が見えてくるのですが、あなたは気づきましたか?

そうです。流動性の高さ(必要になった時のお金の動かしやすさ)とお金の増え具合(増やせる可能性といってもいいかもしれません)は大いに関係があるのです。

番外編はさておき、1〜5までは、
流動性が高ければ高いほど(=すぐにお金が動かせる方法ほど)、お金が増えにくい。

逆に言えば、
流動性が低ければ低いほど(=すぐにはお金が動かせない方法ほど)、お金が増える可能性が高い。


これをまとめると、


すぐに必要なお金と、すぐには必要ではないお金は、時間軸を基準にしてお金の貯め方を変えることが大切


ということなのです。

Source: Mona Tootoonchinia, Pixabay



この記事をお読みいただいて、お金が必要なタイミング(=時間軸)に合わせて貯める先を変えるということが大切なことがあなたにもご理解いただけましたか?

ところが、日本人は銀行・郵便局が大好きです。ほとんどのお金を銀行や郵便局などで貯めています。私にご相談にみえるクライアントの方も、最初はみなさん銀行中心派です。ところが、私とのコンサルティングの途中から「あ、このままではマズいな」と気づかれます笑。

それでも多くの方がおっしゃることがあります。
「時間軸が大切なのは分かったけど、時間をかければ必ず増えるわけではないでしょう?株式などは損することもあるし・・・。それに比べると銀行や郵便局は元本保証だから安心。利息もわずかとはいえ、損するわけじゃないし・・・。」


あなたの心の声はいかがでしょう?



実は、これに対する回答ももちろん私は用意してあります。
あなたもこの回答を聞けば、お金の貯め方を銀行・郵便局の一極集中から変えたくなります。
というより、変えなければいけません。

その回答についてはまた別の機会に。
この記事があなたのお役に立てば幸いです。


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今回も最後までお読みいただき、どうもありがとうございます。また次の記事でお目にかかりましょう。



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