答えのないことに、答えを出そうとするのは時間の無駄。お金のプロが提案する資産運用の極意とは?
ご興味を持っていただきありがとうございます。孤高のファイナンシャルプランナーX(エックス)です。
今回のお題は「答えのないことに、答えを出そうとするのは時間の無駄。」というお話です。”資産運用の極意”なんてタイトルにもしましたので、あなたは期待を持ってこの記事をご覧いただいていることと思います。
もしかしたら、「きっとプロだけが知っている資産運用の必殺技があるに違いない」とお考えかもしれませんね。これは大変。私の責任重大です(笑)。
この記事を読んでいただくことで、私がご提案する資産運用での心構えがあなたに伝われば幸いです。
答えのないことには、当然ですが答えはありません。
先に結論から申し上げれば、資産運用の世界で百発百中の必殺技は、私の知る限り残念ながらありません(笑)。「なんだ、たいそうなことを言っておいて期待倒れだ。このページは閉じて他の記事を読もう。」と思ったあなた、期待を裏切って申し訳ありません。でも、もう少しだけ我慢してお付き合いください。
ここで、例え話をします。今、あなたは数学のテストを受けています。制限時間は60分で、テストが始まってちょうど半分くらいの時間に差し掛かりました。そこであなたは思います。
「このペースならなんとか最後の問題までたどり着けそうだ。」
そんなことを考えながら、あなたは次の問題に目を通します。ところが、次の問題にはこう書いてありました。
「この問題には答えがありません。それでもこの問題に取り組むかどうかはあなた自身が決めてください。」
これを見たあなたはどうしますか?
このままでは、この問題を解こうとしても答えが出ないばかりか、他の問題を解く時間も無くなってしまいます。そこで、あなたはこの問題を飛ばして次の問題に移ることでしょう。
くどいですが、なぜ、あなたは次の問題に移るのでしょうか?それは、答えがないのに解こうとしても、時間が無駄になるだけだからですよね。当たり前と言えば当たり前です。
ところが、世の中の資産運用の現場では、この「答えのない問題を一生懸命解こうとする」のとまるで同じことをしている方をたくさん見かけるのです。一体、どういうことでしょうか?
実は、多くの方が、資産運用の相談、となるとFPや金融機関のセールスパーソンなどとの間で「予想のしあいっこ」になってしまうのです。
どういうことか、株式運用のご相談を例に取ってみましょう。
「これからはAIの時代だとニュースで言ってました。AI関連の銘柄を買っておけば上がりそうでしょうか?」
「オリンピックも終わったし、コロナもまだ先が見えず、しばらくは株式相場は下がりそうなので今は様子見でしょうか?」
こんな具合です。
住宅ローンのご相談では、
「金利はまだしばらく低そうだから、変動金利が有利でしょうか?」
というのが定番のパターンです。
これを読んで「ドキッ!」としたあなた、まだ大丈夫です。今気づけてよかったですね。
資産運用は、この無駄に早く気づいたもの勝ちだと思うのです。
鋭い読者のあなたは、もう気づいたかもしれません。
そうですよね、「未来のことは誰にもわからない」のです。つまり、どの株が上がるのか下がるのか、金利がどうなるのか、一生懸命考えたところで答えがないんです。
こんな当たり前のことをみなさんご存知のはずなのに、きっと今日も、どこかで、誰かが、予想のしあいっこをしています(笑)。
百歩譲って、クライアントの方がそうなってしまうのは理解できますが、FPやセールスパーソンがクライアントと一緒になって予想をするのはどうなのかな、と私は個人的には思っています。(もしかしたら、予想するのが好きな方にはそういったFPやセールスパーソンが向いているのかもしれませんね)
残念ながら、ほとんどの方は、機関投資家と呼ばれる銀行などの金融機関や、ヘッジファンドと呼ばれる巨大な運用資本などには、資金力も、情報力も、分析力も、どう逆立ちしたってかないません。
そんな相手と当てにならない予想をもとに資産運用をしたところで、成果が出るわけがありません。
大切なのは、あてにならない予想のしあいっこから一刻も早く抜け出して、成果が出る土俵で勝負することです。
いかがでしょうか?答えの出ない「予想をする」ということがいかに無駄な作業かご理解いただけましたか?
キーワードは?
では、「成果が出る土俵」とはなんでしょうか?
前述の通り、答えがでない「予想をしない」という前提をもとに考えてみます。
結論から申し上げれば、「予想をしない」ということは、どの方法で成果が出るかはわからないので、どれか一つに集中しない、ということです。
そうです、キーワードは「分散」です。
いくつか例をあげてみましょう。
「預け先の分散」 銀行だけでいいのか、証券会社だけでいいのか。
「商品の分散」 定期預金だけでいいのか、株式だけでいいのか、保険だけでいいのか。
「通貨の分散」 日本円だけでいいのか。外貨だけでいいのか。
「時間の分散」 短期間で集中して貯めるのか、時間をかけ少しづつコツコツ貯めるのか。
その中でも、特に考えていただきたいのは「時間の分散」です。
機関投資家やヘッジファンドに対して、私たちが成果の出せる可能性の高い土俵は「時間」です。
そうです。我々は待てるのです。10年、20年というスパンでお金を運用できるのです。
機関投資家やヘッジファンドはそうはいきません。毎年決算があるので利益を出し続けなければなりません。株主に対しても「すみません、成果が出るまで10年ほど待っててください」なんて言えません。なので彼らはリスクを承知で多少無理もしなければならないのです。
もちろん未来のことは分かりませんが、時間をかければかけるほど有利に働くのは、当てにならない予想では決してなく、さまざまなデータが証明してくれています。
それでも、10年で大丈夫なのか、11年なら大丈夫なのか、成果が出るのがいつなのか、正確な時期まではわからないのです。
そのため、少しでも早くはじめて、できるだけ長く時間をかけて運用する方が有利と私は考えます。
無限に時間があるなら予想してみるのも一つのチャレンジだと思いますが、あなたの人生は有限です。残念ですが人生には残り時間があります。先ほどの数学テストの例え話のように、答えのない問題に向き合っている時間はありません。限られた時間、早く気づけたもの勝ちだと思いませんか。
まとめ
答えのない予想をすることが、あなたにとっていかに時間の無駄であることはご理解いただけましたか?
この記事でお伝えしたかったのは、私が考える資産運用の大前提として一番大切なのが「予想をしないこと」。この心構えが根本となる「極意」だと思っています。そして、その極意を支えるのが「分散」というキーワードです。
「預け先の分散」「商品の分散」「通貨の分散」「時間の分散」って具体的にはどうするの?と思ったあなた。
心構えをご理解いただいた上で、「極意」を実現する具体的な手法については、また別の機会に。
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今回も最後までお読みいただき、どうもありがとうございます。また次の記事でお目にかかりましょう。
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